「ATS−P地上子データの設定誤りについて」に対する見解

 

国鉄労働組合西日本本部

2005年11月 4日

 

 11月1日、「ATS−Pの地上子データの設定誤り」があったことを西日本会社が発表した。

 「安全性向上計画」は、起こしてはならない福知山線事故を起こしたことに鑑み、労使双方が真摯に協議を行い到達したものである。この「安全性向上計画」を社会的に明らかにし、「安全を最優先させる企業風土の構築」や「安全第一を積み重ねることにより、…信頼回復を取り戻せるよう、」と全社員が努力を積み重ねている。事故から半年経過した直後のこの事件は、一般的に見ても単なる「設定誤り」というものではなく、「安全性向上計画」の趣旨を会社自らが踏みにじるに等しい事件であり断じて許されることではない。さらに労使間でこれまで厳しい議論も積み重ねながら、安全輸送確立に向けて取り組んできた努力を水泡に帰すに等しいものといわざるを得ず、会社の姿勢に激しい憤りを持って遺憾の意を表明するものである。

 「安全性向上計画」の実効に当たって、現場の社員も昼夜を問わずこの間奮闘してきたにも関わらず、今回の事件ではいまだに「会社内部の情報伝達の不備」や「連携不足」が発覚するという事実は、「安全性向上計画」が労使間の議論を経て策定されたにも関わらず、会社自身がこの「計画」に立脚していなかったといっても過言ではないし、社会からの厳しい指弾に会社自身が真剣かつ真摯に受け止めるべきことである。

また、原因としている技術継承上の問題についても、この間国労として指摘してきた事項でもあり会社が「認識していなかった」とは言い逃れできない問題である。効率化施策による要員「合理化」や早期退職優遇制度、さらには各支社における「人事ローテーション」等によって、技術継承が事実上できなくさせてきたのは会社施策そのものであったことを認識すべきであり、この間行ってきたわれわれの要求に基づいて「中長期要員効率化計画」の見直しや、管理者教育の充実、職場の管理体制の見直し等について推進するべきである。

 さらに、対策としてあげている「責任所在の明文化」は、今回の事故の背景要因としてわれわれが重視している「信賞必罰」の体制を強化することを繰り返すことにつながりかねず、疑問をより深めざるを得ない。

 今回の事件によってさらに社会からの信頼を失う結果となったことについて、国労西日本本部は改めて労働条件改善等を含めた改善策を求めていくこととするが、会社として強い反省に立って、今後共労働組合と胸襟を開いて真摯に議論をしていく姿勢を明確にすることを求めるものである。

 

‐以 上‐